道教寺報DOKYOJI REPORT
投稿日:2023年3月1日
No.447 2023年3月号
投稿日:2023年3月1日
No.447-2023年3月号
生きる証

「人は2度死ぬ」、と言う人がいます。一度は肉体が滅びた時、そしてもう一つは、皆に忘れ去られた時だと。遺された人達の記憶の中に残る限り、私たちが生きている証が存在するのです。
私たちは、生きるために、お金や物を集め、それらを必要として生きています。しかし、一生を終えた時、それらは何の役にも立ちません。本当に残るものは、自分が与えたものです。自分が生きてきた証であり、自分の人生が誰かの人生に影響を与えた証でもあります。
「一生を終えて後に残るものは、 われわれが集めたものではなく、われわれが与えたものである。」
(ジェラール・シャンドリ)
私たちは、他人に何かを与えることで、その人にとって大きな意味を持つ存在になれます。与えることは、相手を幸せにすることだけではなく、自分自身をも幸せにすることができます。そして、それらは一生を終えた後も、人々の心に残るものです。
生きている間に、自分が与えることができる何かを見つけることが大切です。それはお金や物ではなく、時には自分の時間や心、優しさや思いやりです。自分が与えたものが相手にとって何を意味し、どう影響を与え、そしてそれが自分自身にどういう意味を持つか、考えてみることが大切です。
自分が与えたものが、相手にとって大切なものとなり、自分自身もその喜びを感じることができれば、一生を終えた後も心に残る素晴らしい人生を送ることができるのではないでしょうか。
三月・四月の予定
※彼岸会はコロナ感染拡大防止の為内勤と致します。
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『ともに聞く・心のしるべ・照らす帰途』
泉州・貝塚・納骨・葬儀・法要・お墓・ご相談
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dokyoji.gram
投稿日:2023年2月1日
No.446 2023年2月号
投稿日:2023年2月1日
No.446-2023年2月号
葬

葬儀の形は、私が知っている限りでも大きく変わっています。
家で勤める時代から、ホールや会場で行うようになり、最近ではコロナ禍で家族葬が増えたり、急速に変化してきています。
歴史上始めての葬儀跡は、イラクの洞窟で見つかっており、六万年前頃と推定されています。人が人の死を悼み、葬儀をしてきた歴史は、仏教が始まるより、ずっと古いことがわかります。
弔いの形は、時代や場所をによって異なりますが、人が人を悼む心は今も変わっていません。
「死」という漢字の左側の「夕」はお骨を表し、右側の「ヒ」は、そのお骨の前に、人がひざまづく様子を表しているそうです。
つまり、「死」というのは、死者だけで成り立つのではなく、死者を弔う遺された人たちが居て成り立つということです。
生者である遺された人たちが、死者のお骨に向き合い、悲しみながらも「生死」に向き合っていく「弔い」の姿があって始めて、生者と死者ともに「死」が成り立つのです。
そして、「死」の上下に草を書けば、「葬」となります。死者と生者がともに、「死」に向き合って尋ねていく「弔い」を、厳粛な儀式として行ったのが、「葬儀」となります。
日本人は仏教が葬儀のイメージが強いですが、仏教が興る以前から、葬儀の文化は存在します。
儀式作法が違うだけで、弔う心は今も昔も、これからも変わらないでしょう。
急速に変わりゆく現代の葬儀ですが、形が変わっても人が人を弔う、人間らしい営みの心を大切にしていけたらと思います。
二月・三月の予定
※彼岸会はコロナ感染拡大防止の為内勤と致します。
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『ともに聞く・心のしるべ・照らす帰途』
泉州・貝塚・納骨・葬儀・法要・お墓・ご相談
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投稿日:2023年1月1日
No.445 2023年1月号
投稿日:2023年1月1日
No.445-2023年1月号
謹賀新年

新年明けまして
おめでとうございます
年末より厳しい寒さが続いているこの頃ですが、皆様におかれましては、お元気でお過ごしでしょうか。
旧年中は皆様の厚いご支援、誠にありがとうございました。
また、昨年よりコロナウイルスも引き続き用心しなければいけない状況で、もろ手に新年のお祝いもできませんが、本年もなお一層に気を引き締めて、精進して参りたいと存じます。
至らぬところばかりですが、どうぞご高配賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
また、一月、二月はさしあたり行事がございません。
『納骨堂 設置許認可 承認のご報告』
昨年より、ご連絡させて頂いております、道教寺納骨堂について、昨年末に貝塚市より設置についての許認可が正式に下りましたこと、ご報告申し上げます。
それを承け、本年四月以降より工事を進めていくことも併せて、ご連絡いたします。
また、納骨壇の実物のサンプルも、本月中に完成予定をしております。多数お問い合わせを頂いておりますが、やはり実物が無いとイメージが掴めないというお声も頂きますので、ぜひご気軽にお問い合わせの上、足をお運び頂ければ幸いです。
納骨堂を通して、道教寺にご縁のある輪を広げていきたいと思っておりますので、ぜひご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
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『ともに聞く・心のしるべ・照らす帰途』
泉州・貝塚・納骨・葬儀・法要・お墓・ご相談
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投稿日:2022年12月1日
No.444 2022年12月号
投稿日:2022年12月1日
No.444-2022年12月号
『空気の価値』

最近、自己肯定感や自尊感情という言葉をよく耳にします。
自分に価値が無いと感じて、自信を失っている状態をさします。
自信とは自分の能力や価値を自分で信じられる事で、つまり「思い込み」でしかありません。
思い込みと言うと、曖昧で不安定な感じがしますが、実際私たちは、この思い込みに一喜一憂します。
そして、この思い込むために私たちは根拠を必要とします。クラスで一番成績が良いなどを理由にして自信を持とうとします。
しかし、そんな誰かと比較した自信は、より良い評価の人が現れれば、すぐ崩れるし、元々他人の評価なんて曖昧な物です。
だから自信は根拠の無い思い込みでしかなく、不安定で曖昧なもので悩む必要すらありません。
空気に価値があるか悩む人はいないですよね。
空気は無くてはならない物でありますが、その価値を考えることはありません。
それはあなたも同じで、あなたはなくてはならない人ですが、あなた自身がその価値を測ることは無意味です。
それより自分の価値を考える暇もないくらい「今」に集中し、自分が何をしたいのかに意識を向けることが大切です。
言い方を悪くすれば、自分の価値に悩み自信を失うことは、暇な証だともいえます。
自分で思いつくことの大半は実行可能で、やってみる価値があることです。
それに挑戦できる事自体が、その意欲が「根拠の無い自信」で、私たちが大切にすべき自信なのかもしれません。
十二月・一月の予定
はぐくみ鐘(除夜の鐘)
十二月三十一日(土)
午後八時より
※今年は、感染拡大防止の為、お蕎麦、お雑煮などのご用意はございません。
修正会
一月一日(日)
午前八時
※月忌参りは元旦より6日まで毎年お休みを頂いております。
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『ともに聞く・心のしるべ・照らす帰途』
泉州・貝塚・納骨・葬儀・法要・お墓・ご相談
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投稿日:2022年11月1日
No.443 2022年11月号
投稿日:2022年11月1日
No.443-2022年11月号
『間抜』

「人間」という言葉は
「人と人の間柄の意味で、他の人と何らかの関わりを持ちながら、社会を構成し、お互い寄与をすることが期待されている人」らしいです。
つまり、人は人との関わり、「関係」というものがあって、始めて「人間」であると言えるのでしょう。そして、私たちの命は、実に多くの「関係」の中で生かされています。
しかし、私たちはその人の「間」を忘れがちで、私たちは人として、一人で独立して生きていると勘違いしてしまいがちです。
自分と相手、親と子ども、友達という関係は、仮に自分一人で周りに誰もいなかったら、私は親でも子でも友達でもなく、自分という存在は、はっきりしません。その人と人との「間」に関係があるから、私たちは「人間」と呼べるのでしょう。
また、「間抜け」という言葉を調べてみると、「間の抜けたこと。大事な点が欠けていること」という意味だそうです。
「人間」にとっての大事な点、それは人との関係なんでしょう。その大切な事を忘れて、一人で生きていると勘違いしている様子をまさに「間抜け」というのでしょう。
ついつい、自分の幸せばかり追ってしまう私たちで、その大切さを忘れがちではありますが、「間抜け」な人ではなく、社会に欠かせない「人間」でありたいものです。
十一月・十二月の予定
はぐくみ鐘(除夜の鐘)
十二月三十一日(土)
午後八時より
※今年は、感染拡大防止の為、お蕎麦、お雑煮などのご用意はございません。
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『ともに聞く・心のしるべ・照らす帰途』
泉州・貝塚・納骨・葬儀・法要・お墓・ご相談
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